手書きなら、もう少し筆が進むのに。
キーボードで入力していると、とても手が疲れます😥
さらに、タイピングしながら文章を書くということに慣れていないので、どうしても筆(手?)が止まりがちで、なかなか思うように進みません。
- 手書きで文章をざっくりまとめつつ、その文章をそのままパソコンに持っていきたい!
- 文字起こしを、パソコンにしてほしい!
そう思ってふと、気がついたのはスマホの音声入力。 さっそく試してみたら、あら!簡単😀 あっという間に文字が入力できる!!
・・・と思ったのですが、新しい面倒が出てくる、出てくる。
- 改行をイチイチ(手で)入力するのが、めんどくさい。
- 句読点をイチイチ(手で)入れるのも、めんどくさい。
- おまけに変な半角スペースがたくさん入るし・・・😱
でも、音声入力の手軽さは捨てがたいので ”スマホで音声入力が(比較的)簡単にできるもの” を作ってみました。
スマホ + Google Apps Script + Googleドキュメントを使って、音声入力します。 基本、無料でできます👍
(まだまだ勉強中の身ですので、コードや説明が稚拙な点はご容赦ください🙇♀️)
作るキッカケ+参考にさせていただいたサイトは、こちらです:
- GAS正規表現置換で、Googleドキュメント音声認識入力のデメリットを補う方法
- Googleドキュメントにandroidで音声入力した後、「てん」や「まる」といった文字列を「、」や「。」に一括で置換するスクリプトをGoogle Apps Scriptで書いた
- いつも隣にitのお仕事
目次
必要な物
- Googleアカウント: Googleの各種サービスを使いますので、アカウント必須です。
- スマホ: 音声入力するために、使います。
- Googleドキュメント・Googleスプレッドシート: 音声入力したテキストの整形に使います。
- Google日本語入力アプリ or. 音声入力アプリ: 音声入力ができるアプリをインストールします。
- パソコン: 音声入力するための各種設定や、文章整形の道具として使います。 Google Apps Script を使います。
お使いのスマホがAndroidの場合こちらのアプリ↓が、あらかじめインストールされているかもしれません。音声入力すると余計な半角スペースがたくさん入ってしまいますが、Googleドキュメントに直接入力できるのが魅力です。
ある程度の手書き原稿がある場合は、こちらの方が微調整できて便利。 (入力するときにマイクのアイコンが出てこない場合は、スマホの入力設定から音声入力を有効にする必要があります。)
こちら↓は、新しくインストールが必要です。 余計な半角スペースが少なく入力も早いですが、後々Googleドキュメントで文章整形するため、都度、”コピー&ペースト”が必要です。
原稿がなく、考えながら入力する場合はこちらがオススメ。 句読点や段落分けを自動でやってくれるので、文章が見やすくなります。 反面、手入力による微調整ができないため、原稿がある場合は不向きかも。
音声入力手順
- まずは、原稿を準備
- Googleドキュメントの音声入力用ファイルを開く or. スマホで音声入力用アプリを開く
- 音声入力モードにして、音声入力開始(入力の際に”コツ”が必要です。追々、説明します。)
- 音声入力アプリによっては入力された文字をここで、Googleドキュメントにコピペ
- アドオン(自作)実行
設定の仕方
Google Apps Script(略して GAS)を使って、音声入力したドキュメントの文章を自分好みに置換 → 文章を整形します。
ちなみに・・・
GASを勉強するにあたって、ものすごく参考にさせてもらっています: いつも隣にitのお仕事 ↑↑このサイトの運営者さんが書かれたこちらの本↓↓も、かなりオススメです。
Googleドキュメントの音声入力ファイルを作っていきます。
このファイル1枚を完成させれば、音声入力用ファイルとして繰り返し使えます。(整形した文章は、別ドキュメントファイルにコピペして利用します。)
入力したい原稿が用意できたら、まずはGoogleスプレッドシートの設定から。
ビジネスパーソンに贈る業務効率化大全
〜Google Apps Scriptによる業務の自動化〜
Google Apps Scriptを用いてG Suite(Googleフォーム、Googleスプレッドシート、Gmail等)の連携を行い、様々な業務を自動化してみよう。
Googleスプレッドシートの設定
句読点の設定や言い回しを自分好みにするため、置換前後の単語を登録します。(A列に置換前、B列に置換後の単語を登録)
句読点だけでなく、「子供」→「子ども」の表記で統一するなんてこともOKです👌
なので、試しに一度音声入力をして”音声入力だけだと、どんな変換になるのか?”クセを把握した後に設定すると、進めやすいです。
- スプレッドシートを新規作成
- 「無題のスプレッドシート」→ 好きな名前(例:句読点と言い回し)に変更。 サンプル:
スマホの音声入力が便利になっていました(Googleドキュメント)
☆注意とお願い
シートを開いて「ダウンロード」を選んでも、サンプルのスプレッドシートをダウンロードすることはできません。
ご利用の皆様には「閲覧権限のみ」で、「アクセス権をお渡しすることはできません」ので必ず以下の方法にて、ご利用をお願いいたします🙇
- このスプレッドシートを利用する場合は必ず「コピーを作成」して、ご自身のGoogleドライブ内にコピーファイルを作成してください

Googleドキュメントの設定
音声入力用のドキュメントを作って、置換・整形するためのファイルを作成します。
- ドキュメント新規作成
- 「無題のドキュメント」→ 好きな名前(例:音声入力)に変更
- 「ツール 」→「 スクリプトエディタ」を選択(GAS画面が開きます)
- GAS画面のプロジェクト名を変更しておく(例:音声入力スクリプト)。
- 以下のスクリプトを貼り付けてください。
function onOpen() {
const ui = DocumentApp.getUi();
const addon = ui.createAddonMenu();
addon.addItem('句読点を置換します', 'kuToten');
addon.addToUi();
}
function onInstall() {
onOpen();
}
function kuToten() {
// スプレッドシート各種設定
const ssheetId = PropertiesService.getScriptProperties().getProperty('ssheetId');//スクリプトのプロパティ
const obj = SpreadsheetApp.openById(ssheetId);
const sheet = obj.getSheetByName("シート1"); //スプレッドシートのシート名
// スプレッドシートで置換指定
const repBefore = sheet.getRange("A:A").getValues().filter(String);//置換前
const repAfter = sheet.getRange("B:B").getValues().filter(String);//置換後
// ドキュメント各種設定
const docCngfile = DocumentApp.getActiveDocument();
const docAdd = docCngfile.appendParagraph("");
const p = docAdd.appendText(docCngfile.getBody().getText());
for(const key in repBefore){
p.replaceText(repBefore[key], repAfter[key]);
}
// 改行は、スプレッドシート内の表記でうまくいかないので・・・スクリプト内に記述。
// 半角スペース削除も同上。ドキュメント側で実行。「\s」→「」(正規表現)
const cngKaibefore = ["かいぎょう", "改行", "開業"]; //置換前
const cngKaiafter = ["\n", "\n", "\n"]; //置換後
for(const kai in cngKaibefore){
p.replaceText(cngKaibefore[kai], cngKaiafter[kai]);
}
}
- 貼り付けたら保存します。( スクリプトのタブに付いていた、赤い「*」が消えたら保存完了。)
スクリプトの簡単な解説と補足
1行目
function <span class="tadv-color" style="color:">onOpen()</span>
→ Googleドキュメントで簡単に置換作業ができるように、アドオンを新規作成します。
8行目
function <span class="tadv-color" style="color:">onInstall()</span>
→ 1行目の function onOpen()
を実行して、ドキュメントファイルにアドオンをインストールします。
12行目
function <span class="tadv-color" style="color:">kuToten()</span>
→ 文章の置換と整形を行います。
14行目 スクリプトのプロパティの設定をします。
【解決】Google Apps Script 新エディターでのプロパティ設定場所Google Apps Script 新エディターでスクリプトプロパティの設定場所、見つけました!
- GAS画面の「ファイル」→「プロジェクトのプロパティ」→「スクリプトのプロパティ(タグ)」を選択
- 行を追加
- 「プロパティ」に「ssheetId」と入力し、値を入力します ここで入力する値は、先ほど作ったスプレッドシートのアドレスの一部を入力します
- スプレッドシート→アドレスの◯◯◯部分のみ (https://docs.google.com/spreadsheets/d/◯◯◯/edit…) をコピペして貼り付け→保存

16行目 スプレッドシートのシート名を設定します。 先ほど用意した、スプレッドシートの置換用シートの名前を設定します。デフォルトでは「シート1」です。
19行目 スプレッドシートで置換指定します。
- 「A列」は、置換前の文字
- 「B列」は、置換後の文字
参考のスプレッドシート(句読点と言い回し)では、「とうてん → 、」「まる → 。」のように置換指定しています。
23行目 ここから、置換作業を開始します。
スプレッドシートで設定した置換内容を、1行目から順番に実行します。 置換指定する単語が多いほど丁寧な作業ができますが、それだけ作業時間も長くなるので、程よく指定しておきましょう。
また、長すぎる文章(ドキュメントシートの2枚めにまたがるような文章)は、2枚め以降、置換が効かないので、注意してください。
34行目 ここで、改行の指定をしています。 改行指定はスプレッドシート内の表記では置換できなかったため、スクリプト内に表記しています。
GASの実行
ここまで来たら、あと一息です。 まずは、音声入力のアドオンをドキュメントにインストールします。
GASの画面上にあるツールバーから、
- 「関数を選択」→「onInstall」を選択
- 「関数を選択」 の2つ左隣にある「▶」マークで、実行
すると、ドキュメントファイル「音声入力」のアドオンに
- 「アドオン」→「音声入力スクリプト」→「句読点を置換します」
が、表示されます。

あとは用意していた原稿を元に、
- スマホで音声入力
- スプレッドシートで半角スペース削除
- アドオンで句読点置換を実行
・・・すると、置換後の文章が表示されますので、コピペしたら、 あっという間にドキュメント原稿ができあがりです😃
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〜Google Apps Scriptによる業務の自動化〜
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まとめ
このページでは、音声入力用のGoogleドキュメントを作って、簡単にドキュメントファイルを作る方法をご紹介しました。
実際にこのページでも、手書き原稿→音声入力→ドキュメントファイルからブログ作成・・・の手順で進めましたが、やっぱり、手書きのほうがアウトプットしやすくて、普段よりもスムースに原稿を書くことができたかな?と思います。
私も実際に使い始めてみて、音声入力の ”コツ” がつかめていない部分はありますが、音声入力の ”コツ” と ”クセ” がつかめたら、もう少し早く入力できそうだな~と思っています。
良かったらみなさんも、試してみてくださいね。