5年ぶりの新作。

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陰摩羅鬼(おんもらき)の瑕(講談社ノベルス) : 京極 夏彦著
amazon >>
待ちに待った京極さんの新作です。正しく言うとすれば、”京極堂シリーズ本編5年目の新作”ですね。私としてはもう少しゆっくり読むはずだったんですが、思わず一気に読んでしまいました。ちょっともったいない気もするんですが・・・。

あらすじ :
白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」は、主の5度目の婚礼を控えていた。過去の花嫁は何者かの手によって悉く初夜に命を奪われているという。花嫁を守るよう依頼された探偵・榎木津礼二郎は、小説家・関口巽と館を訪れる。ただ困惑する小説家をよそに、館の住人達の前で探偵は叫んだ。??おお、そこに人殺しがいる。 (amazon >>より、部分抜粋)

感想 :
面白かったです。ところどころで 姑獲鳥(うぶめ)の夏 amazon >>の事件を匂わせるような文章・姑獲鳥(うぶめ)そのものの考察も出てきますので、これらを踏まえたうえで読むと、さらに面白いのではないかと思います。

今回、京極堂シリーズのいろんなキャラクターは、あまり登場しません。それだけに、今作は全体にとても落ち着いた印象があります。それともうひとつ。作家、関口君の状態が前作に比べてだいぶ落ち着いた状態になっている(言葉が話せるようになっている)事も、落ち着いた印象に作用しているかもしれません(笑)。もちろん、「鳥の城」そのものが静かなのでしょうが・・・。

で、amazon >>の書評にもあるとおり、今回おそらくほとんどの人が事件に関して、最初の段階で”ピン”とくると思います。それが原因で、マイナス評価をしている人もたくさんいらっしゃるようです。というわけで、推理小説として読みたい人には、あまりオススメできません。
が、作者がそこに気がついていないわけがない・・・と私的には思うんですが・・・。

読み終わったあとに思ったのは、私も憑き物落としの場に居たな。というようなことで。いや、毎回憑き物落としの場所に居る(ように思う)のですが、今回はより、近かったというか。その場に居る”一般の”人たちに、とても近かったような気がしました。それはやっぱり、それまでの物語(装置)がうまく働いているからではないかと。事件に関して”ピン”とくるのも、その装置の一つではないかと思いました。

で、なんといっても、最後の一文。
これで、クッ!ときます。
締まります。

それにしても、一気に読みすぎたなぁ。もう一回読むにはまだ早すぎるし。うぅ。

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